投打二刀流が、大谷の新人王獲得を後押しした。打撃成績の数字だけ見れば、ライバルだったヤンキース勢に劣る部分もあった。だが、結果的には大差で圧勝。シーズン終了直前、新人王の投票権を持っていた全米野球記者協会(BBWAA)のある記者は「投打、両方で良い成績を残した。それは100年間、メジャーで起こらなかったこと。それはすごく大きい」と、大谷の希少性が鍵となることを明かしていた。

2位のヤンキース・アンドゥハーは27本塁打、3位トーレスは24本塁打で22本の大谷を上回るが、同記者の見解は「新人王はホームラン競争ではないし、重要な要素ではない」。また、三振率27・8%はヤンキース勢より高かったが、「他の要素がそれを打ち消してくれると思う。パワー、スピード、多くの部分で良い印象を残した」と、一貫して大谷推しだった。投打二刀流と総合力の高さが、新人王の決め手になった。【MLB担当=斎藤庸裕】