エンゼルス大谷翔平投手(24)が13日、来年2月の春季キャンプ初日からバットを振ることを宣言した。都内ホテルで行われた毎日スポーツ人賞表彰式に参加。グランプリ受賞後のインタビューで「確実にバットは振れていたい」と明言した。10月に行った右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)後のリハビリも順調で、すでにトレーニング系のメニューを導入。自身が目安としている開幕戦出場へ向け、表情は明るかった。

大谷の口調に迷いはなかった。大勢の報道陣に囲まれ「春季キャンプイン時にどの程度のメニューができるようにしていたいか?」と聞かれると、しっかり前を向いて「確実にバットは振れていたい。ティーバッティングを軽く打ち始めるというか。そこに入れれば十分じゃないか」と言い切った。

10月1日、ロサンゼルス市内の病院でトミー・ジョン手術を受けた。直後は運動を禁じられていたため「十分すぎるくらい休みました(笑い)」。現在はリハビリにトレーニング系のメニューも加わり「ここからが勝負だと思っている。キャンプインに向けてしっかり調整できれば。(初日にバットを振るまでの)過程が大事。だから今が本当に大事かなと思っています」と力を込めた。

この日の毎日スポーツ人賞では、大谷のグランプリに次ぐベストアスリート賞にテニスの大坂なおみが選ばれた。海外で練習中のため表彰式は欠席したが、大谷も大坂の活躍は普段から注目しており「今日受賞された方々をはじめ、世界でいろんな競技で日本人選手が活躍してきた1年だった。刺激を受けて僕自身も頑張れました」。来年もいっそう刺激を与え合えれば、という思いは強い。

今月4日には共同通信のインタビューで「まずはそこ(来季開幕)を目指したい」と話した。この日も「毎年、毎年(選手の)入れ替わりも日本より激しいですし、その中で自分のポジションを1年間キープしていけるように頑張りたい」と、開幕から野手としてレギュラーをつかみ取る意気込みを示した。無理するつもりはないが、開幕戦でプレーするにはまずキャンプ。初日にバットが振れれば実戦復帰へのスピードも加速していく。【千葉修宏】