ヤンキース田中将大投手(30)が9日渡米し、メジャー6年目に向け静かな闘志を口にした。昨季まで5年連続2桁勝利をマークしているが「(目標数字は)ないですね。とにかく1シーズン、フルで投げきる。今年こそは、という思いも強い」。課題や新たな取り組みについては「楽しみにしてください」と笑みを浮かべた。

今季は西武から移籍したマリナーズ菊池との投げ合いや、打者に専念するエンゼルス大谷との対決が期待される。だが「何か面白いこと言えればいいんですけど、(対戦が)来るときは来るっていうスタンス」とこだわりはなし。楽天時代の先輩岩隈(巨人)や親しいダルビッシュ(カブス)との対戦と比べ「違うんですよね、そこは。何も別にないもん」と意識せずに臨むことを強調した。

渡米の飛行機に乗り込む際には雪が強く吹きつけ、機体除雪のため出発が約55分遅れた。以前から雨男として知られ、雪の中での渡米も1年目の14年以来、2度目。「何でこんな、いっちゃん寒いときに当たるんかなと。何なんでしょうね~、僕が聞きたいですね」と苦笑いだった。【水次祥子】

◆田中と雪 メジャー1年目の14年2月9日、成田空港からチャーター機での渡米だったが、この日は都内交通機関がまひするほどの大雪。田中は都内を朝6時に出発したが、大渋滞に巻き込まれて空港まで8時間半かかり、飛行機に乗り込み出発したのは予定より6時間半遅れだった。