メジャー2年目の技術進化へ、ダイヤモンドバックス平野佳寿投手(34)が第3の球種を積極活用する。11日(日本時間12日)、アリゾナ州の球団施設で通訳を相手にキャッチボールで調整。約18メートルの距離で、座った相手に軽めの投球練習も行い、スライダーを多投した。「ブルペンで投げて感覚が良かったら試合で投げてという感じで、(キャンプで)試していけたら。投手コーチにも相談していく」と意気込みを話した。

メジャー1年目の昨年は、キャンプ終盤でスライダーの感覚をつかみかけたが「投げるに値しない」と判断して断念。自信のある直球とフォークのみで勝負し、75試合の登板で防御率2・44の結果を残した。自分のスタイルを貫いたことで「日本でやってきたことを証明できた」と手応えもあったが「もちろん進化もしないといけない」と慢心せずに挑戦を続ける。

13日(同14日)にキャンプインし、その10日後にはオープン戦が始まる。守護神候補でもあり、首脳陣から信頼を得ている立場だが「投げるときはやっぱり、抑えにいく」と結果にもこだわり、アピールするつもりだ。「初心を忘れずに。まだ1年しかやってない。今年も大事」。2年目でも隙は見せない。(スコッツデール=斎藤庸裕)