マリナーズ菊池雄星投手(27)が、キャンプ2日目の13日(日本時間14日)、今キャンプ初めてブルペンで投球練習を行った。

控え捕手フレイタス相手に速球、カーブ、スライダー、チェンジアップの全球種を37球。渡米後、4回の投球練習をこなすなど着実に準備を進めてきたとあって、リラックスした表情で投げ込んだ。練習後は「楽しかった。いい軌道でした。(規定の)10分投げるというのは初めて。久しぶりにマウンドで息が上がりました」と笑顔で振り返った。

もっとも、新たな課題も見つかった。決め球でもあるスライダーの変化が安定せず、改良の必要性を口にした。菊池自身が推測する原因は、メジャー球の低い縫い目。いわゆる「指先のかかり」に違和感があるという。「意識してかけていかないと回転が弱い球になる。指の位置を変えたり、最後の押し込みを強くしてみたりしてますけど、まだ改善する必要があります」と試行錯誤の段階だ。

ただ、焦りはない。初コンビを組んだフレイタスとは、投球後、数分間話し込み、意見交換を行った。同捕手は「速球とスライダーのコンビネーションがいい」と評価したうえで、「キャンプ序盤は結果を気にすることはない」と助言を贈った。今後は2日おきに投球練習を行う予定で、次回は野手組が合流する16日(同17日)に投げることになる。開幕まで約1カ月半。慣れるまでの時間は、十分にある。(ピオリア=四竈衛)