右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(トミー・ジョン手術)から復活を目指すエンゼルス大谷翔平投手(24)に対し、多くのメジャーリーガーが自らのリハビリ経験を語った。MLB担当の斎藤庸裕記者が、取材を振り返った。

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リハビリ中、常に前向きでいることは簡単ではない。経験者たちはさまざまな精神的な支えや気分転換で苦難を乗り越えてきた。J・C・ラミレスは手術直後、母国ニカラグアから呼んだ家族や友人と、できるだけ多くの時間を過ごした。カーティスは、術後6カ月後にギターを始めて気晴らしにした。スカッグスは、チームスタッフから「君の力を信じている。必ずメジャーに戻って来る」と声をかけられ、心の支えになった。長期間、野球ができないストレスに、各自違う形で精神状態を保ってきた。

大谷は8日にキャッチボールを再開したが、今後も地道なトレーニングは続く。それでも「同じようなリハビリをしている選手もいますし、いろいろシェアしながらできている」。ほぼ一緒に行動をともにする水原通訳や、球団広報の存在も、「2度、寝ている」という睡眠も効果的だろう。打者で復帰できることも、二刀流ならではの強み。大谷にも大谷流の、リハビリとの向き合い方がある。【MLB担当 斎藤庸裕】