数々の金字塔を打ち立てた日本最高の安打製造機が、ユニホームを脱ぐ。日米通算4367安打(日本1278、米国3089)のマリナーズ・イチロー外野手(45)が21日、アスレチックスとの開幕第2戦(東京ドーム)後、引退を発表した。

◇ ◇ ◇

-我々も大きなギフトをもらった。

そんなアナウンサーみたいなこと言わないでくださいよ。

-今後ギフトはある?

ないですよ、そんなの。ムチャ言わないでください。本当に大きなギフトで、去年3月の頭にマリナーズからオファーをいただいて、今日までの流れがあるんですけど、去年の春に全くおかしくない状況でしたから。今この状況が信じられない。あの時考えていたのは、アメリカでプレーする準備、神戸なんですけど、寒い時期に練習するので、へこむんですよね。心折れるんですよ。でも仲間に支えられて、最後は山で、自分なりに訓練を重ねてきた神戸でひっそりと終わるかなと想像していたので。夢ですよ、これは。純粋に楽しいということではないんですよね。誰かの思いを背負うというのは重いことですので。1打席1打席立つことは簡単ではない。疲れました。やっぱり1本ヒット打ちたかったですし、僕には感情がないと思っている人もいますけど、意外にあるんですよ。結果を残して最後を迎えられたら良かったですけど、それでも最後まで球場に残ってくれて、そうしないですけど、死んでもいいというのはこういう時なのかなと思いました。