【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)30日(日本時間31日)=佐井陽介】眠気も覚める!? 快投だ。ドジャース前田健太投手(30)がダイヤモンドバックス戦で今季初先発し、6回2/3を3失点で19年初白星を手にした。

被弾はソロ3発にとどめ5安打2四球。降板時にはスタンディングオベーションを受け「あの瞬間はすごくうれしかった」と感謝した。

両打ちも含め左打者6人を並べた打線に対し、全106球の約40%でチェンジアップを選択。昨季本格的に習得し、MLB公式サイトの変化球別ランキングで部門1位に輝いた球種だ。奪った6三振はすべてチェンジアップによる空振り。うち5個は左打者からだった。

右打者には宝刀スライダー。左には沈んで逃げる「精度が上がった」チェンジアップ。新スタイルを確立し「左を並べられても不安がない。今日の内容はすごく自信になる」と納得顔だ。打っても犠打、バスターで今季初安打となる二塁打と大量得点をお膳立て。「あれぐらいは普通なんですけど」と笑わせた。

前夜、延長13回の試合終了時間は午前1時15分。終了直前までベンチで戦況を見つめ「家に帰ったのは1時ぐらい」。一夜明け、先頭打者被弾で寝ぼけ眼のLAファンを目覚めさせたことは反省したが、疲労を感じさせない安定感に4年目の貫禄が漂った。次回は4月5日(日本時間6日)ロッキーズ戦。進化したマエケンは、もう先発マウンドを譲らない。