マリナーズのサービス監督が、菊池の適応力、研究熱心さを絶賛した。

右打者を8人並べたヤ軍打線に対し、序盤はカウント球にカーブを多投。速球主体のイメージを逆手に取り、常に主導権を握った。「雄星はすばらしかった。早いカウントからカーブを効果的に使って、気持ちよく投げていた」。

ストライクを先行させると、西武時代には投げなかった外角からのスライダー、チェンジアップを織り交ぜて相手のバランスを崩した。前回登板の3日は、速球主体で10三振を奪ったが、この日は3奪三振。最速151キロと抑えめながら、剛と柔を使い分ける106球だった。「全球種に自信を持っているし、彼にとっても大きなステップ。彼は宿題をやってくるし、勉強し続けている。とても勉強家だよ」。負ければ、今季初めて借金生活となる一戦。登板のたびに進歩を見せる27歳への信頼感が、一段と強まる登板だった。