エンゼルスのアルバート・プホルス内野手(39)が、古巣カージナルスの本拠地で大歓迎を受けた。

12年にエンゼルスに移籍してから古巣の本拠地でプレーしたのは初。「5番一塁」で出場した1回2死三塁の第1打席、観客が一斉に立ち上がり、スタンディングオベーションで迎えた。「素晴らしかった。ここで11年間プレーして、素晴らしい思い出もたくさんあるからね」と感慨に浸った。

拍手は1分以上、鳴りやまなかった。第1打席だけでなく第2、第3打席も毎回起こったスタンディングオベーションに「ここにいるファンの感謝の気持ちであって、僕だけじゃなくて、ユニホームを着ている選手みんなへ示していると思う。それはいつでも素晴らしいもの。彼らは最高の野球ファンだ」と、うれしそうに振り返った。

また、第1打席では元同僚で弟分のような存在のモリーナ捕手と抱き合った。「僕のキャリアの中でも最も親しい友人の1人であり、チームメート。すごくうれしいね。僕らは家族みたいなもの。ここで長い間、一緒に野球をやった。いつか引退しても、友情はずっと続いていく」。力強く胸を合わせ、打席へと向かった。

第3打席では三ゴロを放ち、全力疾走で内野安打。「僕にあれだけ走れる足があるとは思ってなかったよ。25歳のような感じ。信じられないね」と笑った。

試合前から球場は“プホルス・デー”かのような雰囲気に包まれた。敵地の電光掲示板に過去のプレー映像が映し出され、昨年5月に達成した通算3000安打など、メモリアル映像が流された。その最後には「Albert Returns(アルバート、お帰り)」というメッセージも送られた。プホルスのプレーに球場全体の注目が集中した1日となり「すごく特別で、僕にとって信じられないくらい素晴らしい夜だった」と穏やかな表情で振り返った。