元巨人のカージナルス・マイルズ・マイコラス投手(30)が、わずか100球で完封勝利を挙げた。前半戦は不安定な投球が続いたが、心機一転となった球宴明け初戦で快投。8安打はされたものの要所を締めて無四球3三振で完封。今季成績を6勝9敗とした。

「これが必要だった。良い感覚を取り戻し、前半戦の成績を忘れ去るような何かが必要だった。これで本来の姿に戻れることを願うよ」。両リーグを通じてトップの84打点をマークする相手4番ベルからは、スライダーとカーブで2三振を奪った。

カージナルス全体でも今季初完封。マイコラス自身としては昨年5月21日ロイヤルズ戦以来となるメジャー2度目の完封で、初めて無四球での達成となった。シルト監督は「たたえられるべき投球だった。すべての球にキレがあって、あれこそマイルズだ」と話した。

大リーグでは100球未満で完封する事を殿堂入り名投手のグレッグ・マダックス氏にちなみ「マダックス」と呼んでいるが、最少球数数での完封はボストン・ブレーブス(現アトランタ・ブレーブス)のレッド・バレット投手が1944年8月10日レッズ戦で記録した58球といわれている。近年ではカブスのジョン・リーバー投手が2001年5月24日レッズ戦で78球での完封をマークしている。