ドジャース前田健太投手(31)が、約2カ月半ぶりの8勝目を挙げた。ダイヤモンドバックス戦に先発し、7回3安打無失点。全球種を両コーナー、高低に投げ分け、的を絞らせなかった。

5月31日フィリーズ戦以来の白星に「やってきたことが結果につながった。今日の結果というのは、大きな1勝」とほっとした表情を見せた。

工夫をこらした。球数93球のうちツーシームが13球で、全投球の約14%。試合前の時点で今季約2・7%だった配球の割合が、大幅に増えた。「外に逃げるボール(スライダー)というのが強く印象があると思うので、逆の球というのも投げ切れれば有効になる」。前回登板の後、ハニーカット投手コーチと「打者が絞りやすいような配球になっていたので、その辺を少し変えていこう」と方針を決めた。引き出しの1つだった球種を配球に組み込み、選択肢を広げた。

その上で、内角高めには直球を効果的に使った。無四球でリズムよく投げ「優位に進める事ができたので、楽なイニングも多かった。理想のピッチングができた」と力強く締めた。(ロサンゼルス=斎藤庸裕)