ヤンキースが超大物投手の両獲りに動きだした。今季投手2冠のゲリット・コール(29=アストロズFA)と最多勝のスティーブン・ストラスバーグ(31=ナショナルズFA)両右腕の獲得を目指し、いち早く直接面談で入団交渉を行うことが決定。

ヤ軍の両獲りが成功すれば、来季が契約最終年となる田中将大投手(31)との強力3本柱実現で、田中の悲願である世界一達成も夢ではなくなる。

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ヤ軍幹部がコール、ストラスバーグの大物FA2人に会いに行く。敏腕記者のケン・ローゼンタール氏によると、この2日間ほどのうちに両投手のいる南カリフォルニアに出向き、直接交渉を行うという。ここ数年、FA補強に消極的だったヤ軍だが、今オフは他球団を出し抜きいち早くFA市場最大の目玉2人に接触。それだけ先発ローテの補強に気合が入っている。

大物投手両獲りが実現すれば、田中、セベリーノ、パクストンとの先発ローテはメジャー屈指のものとなる。来季が7年契約の最終年という重要なシーズンになる田中は、2日に行ったチャリティーイベントの場で「ワールドシリーズ出場もしてないですし、もちろんチャンピオンリングも持ってないですし。やはり一番高いところの景色を見られていないんで、そこに向かってやっていきたいなという思いが強い。もうそれしかないですね」と世界一達成への強い意気込みを口にした。その悲願達成のために、この2人ほど強力な味方はいない。

コール、ストラスバーグはいずれもすご腕スコット・ボラス氏が代理人を務めており、交渉は簡単にはいかない。コールは契約金2億ドル(約220億円)超え、ストラスバーグもそれに近い額が予想されており、獲得競争になれば金額がさらに引き上がる可能性もある。だが資金力があり、現時点でのチームの総年俸にまだ余裕があるヤ軍が、獲得競争で有利な位置につける可能性は十分にありそうだ。