巨人からポスティング制度でメジャー移籍を目指す山口俊投手(32)が17日(日本時間18日)、ブルージェイズと合意したことが明らかになった。

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ブ軍が求めたのは山口の万能性だった。契約合意の報道があったこの日、ブ軍のシャパイロCEOはカナダのテレビ局「スポーツネット」に出演。「FA市場に出ている投手の中でも、いくつもの役割をこなせる万能性がある。ブルペンからリリーフで登板させても好投でき、先発もできる。何でもできる柔軟性は非常に助かる」と強調した。

チーム状況に応じて先発も救援もこなし、イニングを食っていく「スイングマン」として起用される可能性も大きい。

スイングマンといえば90年代後半に活躍したヤンキースのラミロ・メンドーザが有名で、98年には41試合(先発14)に登板し10勝2敗の成績を残した。現在はカブスの右腕チャットウッドやレイズの左腕ヤーブローが同様の働きをしているが、先発、救援どちらでも信頼できる投手は希少だ。

日本で先発も抑え経験もある山口がこの役割をきっちりこなせば、スイングマンとしてメジャーでの自身の価値を高め、存在感を発揮することも可能。必要とされている場所で自身の強みを最大限に生かすことを考えるなら、山口にとってはブルージェイズが最適ではないだろうか。