マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(46)が現役引退から1年となる20日(日本時間21日)、共同通信の取材に応じ、新型コロナウイルスの感染拡大のため開幕が延期されている現状で「アメリカでは野球があることが当たり前です。でも、その当たり前が突然なくなってしまった」と心情を語った。

アリゾナ州ピオリアの球団のキャンプ施設が閉鎖された中、イチロー氏は同州の自宅近くの公園で通訳を相手にキャッチボール、ティー打撃などで汗を流した。プロ野球オリックス時代の1995年に阪神大震災、メジャーデビューした2001年には米中枢同時テロを経験している。後進に伝えたいことは「本当は実感したくないことですが、当たり前にあるものが実はそうではない(と分かる)。これは野球選手に限らず、誰にとっても同じこと」とした。

中断前のキャンプでは若手らを相手に打撃投手をこなすなど精力的に動き、今も活動再開に備えて練習を続けている。引退後初めて迎えた昨オフは練習機会が減り、キャッチボールの距離が短くなっていたことが気になっていたそうで「遠投がきつい。これはもう二度と経験したくない。やっぱりまだアスリートですから」と変わらない思いをのぞかせた。(共同)