ヤンキースなどメジャー球団のユニホームに使われる布地が、マスクや病衣となって新型コロナウイルスとの戦いの前線に送られることになった。MLB公式サイトが伝えている。

新型コロナウイルスの感染拡大により、米国でもマスクなどが不足する事態となっており、医療関係者の悩みの種となっている。こうしたなか、MLB球団の公式ユニホームを製造している「Fanatics」社が、ユニホームに使われる布地でマスクと病衣を製造することを決定した。このプランにかかるコストはすべて、同社とMLBが負担する。

MLBのコミッショナーであるロブ・マンフレッド氏は、声明で「今の厳しい状況を乗り越える手助けとなるよう、この試みが、地域として団結する上で一役買うことができることを願っている」と述べた。Fanatics社は最大で100万枚のマスクと病衣を製造予定で、需要が続く限り製造を続けるとのこと。まずはペンシルベニア州全域へ配布し、その後ニュージャージー州、ニューヨーク州へと対象を広げるようだ。

この試みで最初に作られたマスクと病衣はフィリーズとヤンキースのユニホーム素材を転用したもので、両球団のトレードマークのピンストライプ柄となっている。製造と配布の規模を広げるに従って、他球団のユニホーム素材も使われることになるという。