今季開催について大リーグ機構(MLB)と協議中の選手会が5月31日、114試合開催などの概要を盛り込んだ対案を提出した。オーナー側の開催案では大幅な減俸が提案されたが、選手会はあくまでも試合数に応じた正規年俸の日割り額の支払いを要求している。114試合で今季年俸の約70%の報酬を確保したい考えで、収益増を図るためにポストシーズン進出チームの2季連続拡大、レギュラーシーズン後の球宴と本塁打競争の開催なども提案した。

また今季開催に反対する選手もいることから、全選手が今季プレーしない選択をする権利を保持することも盛り込んだ。本人や家族が新型コロナの感染リスクが高く、欠場せざるを得ない場合も、規定の報酬を受け取れるとしている。

収益増と報酬確保を目指す選手会と対照的に、オーナー側の姿勢は消極的だ。米メディアによると、複数のオーナーが今季中止でも構わないと話しているという。無観客の試合を開催すればするほど損失が膨らむと主張するオーナーもおり、両者の金銭面に対する食い違いは大きい。提案通りの日程で開幕するには、今後1週間程度での合意が必要となる。