米大リーグ機構(MLB)の選手会が4日(日本時間5日)、声明文を公表した。トニー・クラーク専務理事と役員、選手ら100人以上が電話会談を行い、意見交換。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が大幅に遅れている中「総意として、選手はフィールドに戻る準備ができている。また、選手自身だけでなく家族の安全や健康にも影響を及ぼしかねない、この予測できない状況でも、プレーすることを望んでいる。リーグ(MLB)が要求している譲歩については、拒否した」との意思を示した。

選手会は5月31日、シーズン82試合と報酬削減を提示したMLBに対し、日割りの報酬の全額支払いを前提とした上で、シーズン114試合の開催を提案した。MLBはこれを拒否。米報道によると、MLBは日割りの報酬の全額を補償するために、試合数をさらに削減、50試合前後とするスケジュールについて、オーナー陣と検討している。

クラーク専務理事は声明文の中で「MLBは、選手側が報酬について譲歩しない限り、スケジュールを大幅に短縮する予定だと話していた」と明かした。開幕へ向け、依然として両者間で明らかな意見の食い違いがある。

一方で同理事は「シーズンを再開するために、やるべき重要なことが残されている。我々はそれを完了させ、フィールドに戻ることを楽しみにしている」と前向きな姿勢も示した。