米大リーグ機構(MLB)の選手会が4日(日本時間5日)、声明文を公表した。トニー・クラーク専務理事と役員、選手ら100人以上が電話会談を行い、意見交換。新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が大幅に遅れている中「総意として、選手はフィールドに戻る準備ができている。また、選手自身だけでなく家族の安全や健康にも影響を及ぼしかねない、この予測できない状況でも、プレーすることを望んでいる。リーグ(MLB)が要求している譲歩については、拒否した」との意思を示した。

◆MLB労使協議の経過(日付は現地時間)

5月11日 MLBが作成した82試合の今季開催案をオーナー会議で承認。ポストシーズンの拡大、選手側と収益を折半することなどで意見が一致。

12日 MLBが、今季開催案について選手会と協議を開始。

14日 選手会が、両リーグDH制について合意との報道が出る。

16日 MLBが、選手の安全面に関する67ページにわたる案を選手会に提出。頻繁な新型コロナウイルス検査などが含まれた。

21日 選手会が、MLBの安全面の案に対し、検査の頻度を上げることなどを要求。

26日 MLBが、選手の報酬に関する案を正式に選手会に提出。高額年俸選手ほど減額の割合が大きくなるスライド方式が提案され、選手側が反発。

31日 選手会が、114試合を行うことを盛り込んだ今季開催の対案をMLBに提出。報酬は減額せず、正規年俸の日割り支払いを主張。

6月3日 MLBが選手会の対案を却下。

6月4日 選手会のクラーク専務理事がMLBの報酬案を拒否する声明を発表。