ブルージェイズ山口俊投手(33)が22日(日本時間23日)、レッドソックスとのオープン戦に登板し、強打の中軸相手に1回1安打無失点に抑えた。

4回から2番手として救援。通算231本塁打のマルティネスを中飛、ディバースを右飛、ボガーツには二塁手と右翼手の間にポトリと落ちる安打を許したものの、モアランドを中飛に仕留めた。続く5回もマウンドへ向かったものの、激しい降雨で中断。そのまま中止となり、ノーゲームとなった。

試合後は、広報を通して英語でコメントを発表。「今日はいい感じでした。投げるたびに良くなっていると思います」。12球中ストライク9球と、制球力が安定。最速91マイル(約147キロ)の速球を意図的に高めへ投げるなど、徐々に実戦モードに近づいてきた。

現時点では、開幕時の先発ローテから外れ、ロング救援または“先発6番手”の立場。だが、60試合の短期決戦でもあり、何が起こるかは分からない。「メジャー1年目に興奮しています。日本のルーキーイヤーと似たような感じです」。立場は与えられるものではなく、結果を残し続けて自力で奪い取るもの。06年のプロデビュー以来、紆余(うよ)曲折を経てきただけに、生存競争への意気込みは変わっていない。

米国からカナダへの入国規制でトロントでの試合が禁止されたため、依然として今季の本拠地は決まっていない。「正直に言うと残念です。ただ、カナダのファンに興奮を届けられたらいいと思っています」。背番号通り、山口の「1」からの闘いが24日(同25日)、スタートする。