ツインズ前田健太投手(32)が、完璧な投球で開幕2連勝を飾った。1日(日本時間2日)のインディアンス戦に登板し、6回1安打無失点6奪三振。スイッチヒッター5人を含め、9人中7人が左打者となった相手打線に対し、直球、スライダー、チェンジアップの3球種を軸に、カーブ、ツーシームを加えた全球種で惑わせた。「完璧です」と自画自賛するほどの抜群の内容で打者を圧倒した。

課題としていた左打者に対し、伝家の宝刀がさえた。「左バッターへのスライダーが一番良かった」。6回2死、絶好調の2番ラミレスと対した。カウント3-1、この日ラストの84球目で声をうならせた。内角低めに鋭く曲げ、力ない二飛。「ボール自体も良かったし、全球種でまんべんなく打ち取ることができたので、内容はほぼ完璧」。満点とも言える投球だった。

昨年まで在籍していたドジャースでは右打者キラーとして信頼が厚く、逆に左の強打者を迎えると交代となるケースも多かったが、イメージを一変させた。6日前、移籍後初登板で「曲がりが悪かった」と感じ、スライダーの曲がり幅を修正。この日は左打者の膝元に容赦なく食い込ませ、「良い感覚をつかめました」と納得の精度に仕上げた。

久々に、赤のマエケンでもあった。赤いユニホームの着用で「懐かしい感じもしました。いいピッチングが出来て良かった」と笑顔。開幕から2戦2勝と勢いに乗る。今後の課題には「ないです。自信につながる内容だったので、プラスしかなかった」。手応えを十分に感じられる快投だった。