ツインズ前田健太投手(32)がブルワーズ戦に登板し、8回までノーヒッターを続ける快投だったが今季4勝目(0敗)はならず、勝敗は付かなかった。

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前田を筆頭としたツインズ投手陣は今季、チーム防御率、被打率でリーグ2位と好成績を残している。鍵を握っているのは、ツ軍が今季から導入している「データブリックス」のパフォーマンス予測システム。AIと最新データ分析を融合させ、選手のパフォーマンスを何百万、何千万と瞬時にシミュレーションし、ベストを抽出する。

例えば「球種のコンビネーションをこう変えたらどうなるか、このカーブの動きをこう変えたらどうなるか」といったシミュレーションによって、最強の1球を生み出すことを可能にする。これまでは処理しきれなかった膨大な情報を瞬間的に処理することも可能で、他球団よりアドバンテージを得ている。ジョンソン投手コーチも「我々は優れたシステムを導入している。球のムーブメントを詳細に分析することが可能」と話す。今季、投手陣は高めストライクゾーンを変化球で攻める独特のスタイルを多用。同コーチは「意識的にやっている。高めのカットボールやスライダーは空振り率が非常に高い」と説明した。【水次祥子】