レッズが25日(日本時間26日)、ツインズに逆転勝ちをし、2013年以来、7年ぶりのポストシーズン進出を決めた。「1番左翼」で出場した秋山翔吾外野手(32)は5打数2安打1打点と勝利に貢献した。

レ軍にとっても秋山にとっても苦しんだ分、喜びは大きかった。昨オフ、秋山、カステヤノス、ムスタカスと打線の軸を補強。開幕前はカブスを上回るV候補に挙げられたが、調子が上がらず、常に黒星先行。9月12日の時点で借金6と、PS進出は絶望的な状況に追い込まれた。秋山が「目標として見えなかった時期もあったと思う」と振り返ったのも本音だった。

だが、今季のレ軍にはそこから巻き返すだけの底力があった。「何がきっかけかは分からない。勝っていくにつれて、ボヤけていた目標がハッキリ見えてきました」。秋山が1番に復帰し、ボットら主軸が本来の得点源として機能。秋山の出塁率上昇に比例するかのように歯車がかみ合い始め、白星が連なった。この日まで12戦10勝。驚異的な追い込みでPS進出を決めた試合後は、グラウンド内外で誰彼問わず抱き合ってたたえ合った。「ワールドチャンピオンになるチャンスを得たことがどれほど大きいことなのか。日本のプレーオフの時の喜び方とは違ったなというのは感じました」。

1年目の秋山にすれば、勝利への欲はあっても失うものはない。「みんなで喜び合う瞬間を感じたい。出る以上は結果を残したいです」。勝ち方を知ったレ軍が、上位球団の脅威になることは違いない。