米大リーグのジャイアンツは20日(日本時間21日)、ブルージェイズから自由契約となっていた山口俊投手(33)とマイナー契約を結んだことを発表した。

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投手陣のさらなる補強を進めるジャイアンツが、山口の獲得に動いた。16年に15勝2敗のサンチェスと契約合意し、実績のあるクエトら先発は5人がそろう。しかし、サンチェスはここ数年で故障に悩み、昨季は登板なし。救援陣でもドジャースから左腕マギーを獲得して補強したが、MLB公式サイトによれば、チームはさらに層を厚くしたい考えだという。今季は通常通り162試合と長いシーズンで、先発と中継ぎを任せられる山口なら、バックアップ要員としても起用しやすい。

低年俸で獲得できるメリットもあった。ブルージェイズは10日(日本時間11日)に、レッドソックスからウエーバー公示された右腕パヤンプスを獲得。山口は、これに押し出される形でメジャー40人枠から外れた。だが、2年総額635万ドル(約6億6700万円)の契約を結んでいたため、仮に山口がメジャー昇格したとしても、ジ軍の負担額は最低年俸の6000万円程度となる見込み。今季年俸(約3億3500万円)との差額をブ軍が支払うこととなる。

先発、中継ぎで経験があり、年俸も抑えられる山口にメジャー複数球団が獲得に動いていた。日本では巨人などが動向を注視していたとされるが、米国のジャイアンツに移籍。新天地でまずはメジャー昇格を目指す。【斎藤庸裕】