昨年10月に腰のあたりを刃物で刺され、手術を受けたパドレスのトミー・ファム外野手(32)が28日のオープン戦で先発に名を連ね、再びプレーできる喜びを語った。

ファムは10月11日の夜、サンディエゴで駐車場を去ろうとした際、自身の車の近くで口論している人々を発見。車から離れてもらえるよう頼んだところ、腰のあたりを刺され、病院へ搬送された。

傷は深く、200針も縫ったと昨年末に明かしていたファム。ビデオ会見で報道陣に対し、搬送後に球団幹部に電話したと述べ「もうプレーは無理だと思った」と話した。医師からは「ここまで筋肉がついていなければ、死亡していたか、麻痺していただろう」と伝えられたという。

事件から4カ月半が経過した現在も、スクワットやウエートトレーニングを十分にはこなせない状態だというが、それでもファムは「優れた選手になるために、そこまでスクワットやウエートトレーニングが必要なわけではないからね」と語り、現時点で約80%まで調整できているとコメント。「自分はラッキーだと思う。プレー可能になったことだけでも、幸運だ」と再起を喜んだ。(AP)