【メサ(米アリゾナ州)=8日(日本時間9日)=四竈衛】レンジャーズ有原航平投手(28)がカブス戦でオープン戦2試合目の先発マウンドに上がり、3回2安打1失点。味方内野陣に再三の拙守があったものの、動じることなく、安定した投球を披露した。

1回、先頭に安打を許した後、狙い通り内野ゴロを打たせても、緩慢な併殺崩れと2失策で足を引っ張られた。それでも「自分の仕事は打者をアウトにすること」と言い聞かせ、辛抱強く投げ続けた。結局、4本目のゴロで併殺が完成。2、3回は返球から投球まで約10~15秒間と、持ち前の小気味よいリズムでいずれも3者凡退に仕留めた。

最速は94マイル(約151キロ)と球速もアップした。「前回よりも球を操れたと思います」。2日(同3日)の初登板では、特別ルールもあり、各2回をいずれも終了できずに交代した。前回はブルペンからマウンドへ向かったが、この日はメジャー流にベンチから発進した。「落ち着いて試合に入れました」と、平常心でプレートに足を掛けた。

カ軍はリゾ、ブライアントら16年世界一メンバーの中軸が並んだ。「そういう打者と対戦して抑えられたのは自信にしていいと思います」。球数は33球。「いい感じで打たせて、いいペースで進めようと思っているので、今日は少しできたと思います」。降板後は、ブルペンで約15球の追加投球。快テンポの2戦目に、適応へのヒントが表れていた。

◆有原のオープン戦初登板VTR 3月2日のホワイトソックス戦に先発。2イニング相当、打者11人と対戦し、41球で5安打2四死球の3失点だった。初回に3ランを浴び、2回には3安打を許し2死満塁のピンチを招いた。球数の関係もあり、いずれの回も特別ルールを適応し、走者を背負って2死で途中終了となった。