エンゼルス大谷翔平投手(26)が、DHを解除したリアル二刀流として「2番投手」で出場し、投打で躍動した。投手では4回2/3を投げ、2安打3失点、5四球7奪三振。打者では第1打席で豪快な先制ソロを放ち、3打数1安打1本塁打だった。

1050日ぶりの白星はお預けとなったが、最速101・1マイル(約162・7キロ)をマーク。92球のうち、100マイル(約161キロ)を9度計測した。試合後の会見では「全体的にいいボールはいっていたかなと思います」と振り返った。

3点リードの5回2死、勝利投手の権利を得る目前で降板となった。2四球が絡んで2死満塁とし、暴投と捕手の失策などで3失点。「2アウトをとっていたので、ポンポン行ければ、もっと楽にいけたのかなと思います」と唇をかんだ。

降板直前には、カバーに入ったホームベース上で、ホワイトソックスの走者アブレイユと交錯。その場で転倒してうずくまった。ふくらはぎ付近に衝撃を受けたが、幸い軽症の様子で試合後は「問題ないと思いますね。時間たてば、そこまででもないと思ってます」と爽やかな表情で明かした。

メジャーのレギュラーシーズンで自身初のリアル二刀流で出場し、投打で見せ場を作った。「1つ、公式戦でこういう形でできたのは良かったかなと思います」。完全復活へ、確かな手応えを得た。

◆日本では 大谷は日本ハム時代、DH制の試合で投げ、打席にも立ったケースが公式戦で7試合(先発6試合)CSで2試合(先発1試合)ある。先発試合は1完封を含む7戦全勝だった。16年7月3日ソフトバンク戦では「1番・投手」で出場し、初回に中田の初球を本塁打。投手で史上初の先頭打者本塁打となった。同10月16日のCS(対ソフトバンク)では9回にDH解除で救援登板し、日本球界最速の165キロをマーク。17年10月4日オリックス戦では、51年藤村富(阪神)以来66年ぶりとなる「4番・投手」で先発出場し、打って1安打、投げては10奪三振で完封した。

◆日本人単独3位 大谷の大リーグでの通算本塁打は49本目となり、城島健司の48本を上回り日本選手の単独3位。1位は松井秀喜の175本、2位はイチローの117本。日本時代の通算48本塁打を1本上回り、日米合計97本となった。