エンゼルス大谷翔平投手(26)の今季初登板について、マドン監督が交代のタイミングや決断の経緯を改めて振り返った。4日(日本時間5日)のホワイトソックス戦に「2番投手」で出場し、4回2/3を投げ、2安打3失点。7三振を奪ったが、5四球を与えた。

3点リードの5回には2番イートン、3番アブレイユに連続四球を与えて2死満塁のピンチを招いた。この時点で85球に到達。続投させたマドン監督は「彼の投げているボール、数字を見れば、非常に良かった。あの場面で、僕は他の投手を投入することはできなかった。90球投げていたとしても、彼に対して自信があった」と明かした。

続く4番モンカダに対して99マイル(約159キロ)台を3度、91球目には100・6マイル(約162キロ)を計測した。マドン監督の言葉通り、球速に衰えはなかった。「三振を取り損ねたが、あれがなければ彼も非常にいい感触で終われただろう。彼はやり通した」。92球目のスプリットを捕手のスタッシが後逸し、勝ち投手の権利を目前で逃したが、三振で終了していれば5回1失点の内容だった。

今後へ向けての前向きな材料もあった。同監督は「90球に到達しても、スプリットをしっかり投げられるということを彼は今、分かっている。それは精神的な余裕となる」。大谷の状態に問題がなければ、次回は中6日で11日(日本時間12日)、フロリダ州ダンイーデンで行われるブルージェイズ戦となるが、登板予定について同監督は「まだ(分からない)。話してから」とした。いずれにしても、次回登板での復活星に期待がかかる。【斎藤庸裕】