ツインズ前田健太投手(32)が、今季2戦目となる先発登板で、6回7安打2失点1四球6奪三振と粘投し、日本人メジャーで一番乗りとなる今季初勝利を挙げた。試合後は「すごくホッとしました。開幕の時よりは良くなって来ましたが、今日は野手にたくさん助けられた部分が大きかったです」と振り返った。

決して本調子ではなかった。2回に長短打で1点を先制され、同点で迎えた5回にはソロ本塁打で1点を勝ち越された。味方打線が逆転した直後の6回には、3長短打、四球とピンチの連続だったが、内外野の好連係や好返球で2度のホームタッチアウト。辛くもリードを守り、75球で救援陣にバトンを託した。

メジャー6年目で初の開幕投手を任された1日のブルワーズ戦は、5回途中で降板。「あと2死」で白星には届かず、悔しさが残った。「何とか粘りながら最低限のことはできた。これから徐々に調子を上げていけば、勝ちも付いてくると思います」。バルデリ監督も「ケンタは自分の仕事をやり続けてくれた」と、クオリティースタート(6回以上、自責3以内)をクリアしたエースらしい投球をねぎらった。

メジャー6年目で150試合登板(116先発)に到達。「日々、成長できていると思いますし、自分のレベルを上げて来られていると思います」。

毎試合、完璧に抑えられる投手はいない。本調子でなくとも、粘り強く試合を作り、チームに勝利をもたらす--。

先発投手の手本のような投球で、前田が今季初勝利を手にした。