パドレスのダルビッシュ有投手(34)が12日(日本時間13日)、敵地ロッキーズ戦に先発し、4回2安打1失点(自責0)2奪三振で勝敗は付かなかった。

チームの緊急事態、ダブルヘッダーによる7回制ならではの早期交代だった。1回、失策絡みで1点を先制された。標高約1600メートルの高地クアーズフィールドは、乾燥して球が飛びやすく、投手にとっては各球種を操りづらい難所。「速球が良くなかったので、カットボール、スライダーを多く投げました」。11種類とも言われる持ち球を制球しやすい球種に絞り、高低、両角に曲がり幅、球速を微妙に変えながら投げ分け、追加点を許さなかった。

だが、味方は無得点。パ軍は、タティス、ホズマーら主力野手5人がコロナ検査で陽性反応を示して離脱中。得点力不足は明らかだった。1点を追う5回2死一、二塁の好機で打順はダルビッシュ。4回終了時で球数76球と余力十分だったが、ティングラー監督は「点を取るために、早く代えた」と代打を送った。

結果は、パ軍が逆転勝ちを収めて3連勝。試合後、ダルビッシュは「体にキレがなかった。それでも4回1失点。大人になったと思います」と苦笑いを浮かべた。防御率2・08。この安定感があれば、おのずと白星は付いてくる。