ヤンキースのエース右腕ゲリット・コール(30)が8日、オンライン会見で粘着物質「スパイダータック」使用について問われ、答えに窮する場面があった。

MLBは、投手が粘着物質を使用し速球の回転数を不自然に増加させていることを問題視し、間もなく異物使用の取り締まりを開始すると報じられている。その報道が出てからコールやドジャース右腕トレバー・バウアー(30)の速球の回転数が落ちており、粘着物質の使用疑惑が高まっていた。

特に大幅な回転数増を生み出すとされている物質が「スパイダータック」だとスポーツメディア「ジ・アスレチック」が指摘し、大きな注目を集めている。強力な粘着性があり、さまざまな粘着物質の中でも投手が使用するには度を越した物質だと、選手の間でも認識されているという。

コールは会見でスパイダータックを使用したことがあるか問われると、一瞬言葉を失い「ちょっと、何といえば良いのか、正直、分からない」と答えを避けた。その後に「野球を愛する多くの人々、選手、ファン、球団も含め、これは重要な問題。MLBが規制しようと考えるならば、大いに議論されていい。すべての人々が賛同するべきだから」とコメント。最近の登板で回転数が落ちたことには「状態が良くなかった」と説明した。

コールは今季、ここまで12試合に登板し6勝3敗、防御率2・26。前回登板の3日のレイズ戦では1被弾を含む5安打5失点で5回で降板し、黒星を喫した。