右内転筋痛のため、負傷者リスト(IL)入りしていたツインズ前田健太投手(33)が、5月22日以来、23日ぶりとなる復帰登板で4回3安打1失点3四球7奪三振と力投。野茂英雄、石井一久、黒田博樹、松坂大輔、ダルビッシュ有、田中将大に続く日本人7人目となる日米通算2000奪三振に到達した。

故障明けの中4日登板でもあり、76球で交代。勝敗こそ付かなかったものの、復活を印象付けるには十分の内容だった。1回1死から3連続四球を与えたが、冷静に後続を仕留めて無失点で滑り出した。3回には連続長短打で1点を失った一方、12アウト中7つを三振で奪うなど、硬軟織り交ぜたハイレベルの投球術を披露した。試合後は「投げられたのはうれしい。(序盤に)球数が多くなってしまいましたが、投げている感覚、ボールはすべて良かったので、次につなげたいと思います」と、明るい表情で振り返った。

区切りの2000奪三振は、試合後に同学年のレッズ秋山から携帯メッセージで祝福されて初めて知ったという。「実感はないですね。秋山選手のおかげで知りました」と笑った一方で、「プロに入った時は三振を取るタイプではなかった。でも、生き残っていくためにいろんな工夫をして三振を取れるようになった」と、積み重ねた数字の重みを実感していた。