MLB公式サイトは17日、今季のア・リーグMVPレースについて、現時点ではエンゼルスで二刀流として活躍する大谷翔平選手と、ブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手の2人が有力との見解を示し、記者5人の座談会の様子を公表。「もし今日でシーズン終了だったら」という問いに対し、ほぼ全員が大谷のタイトル獲得を“あり”だとした。

座談会に出席したのは、マーク・フェインサンド記者、レット・ボリンジャー記者、アリソン・フーター記者、サラ・ラングス記者、キーガン・マシソン記者。フェインサンド記者は、ポストシーズン争いをしなかったチームの選手にこれまでMVP投票をしたことがないというポリシーに反するとしつつ「今季の大谷は並外れて素晴らしい。彼が最有力候補でなかったらその理由が分からない」と大谷を推した。

ボリンジャー記者は、両選手とも素晴らしいとした上で「大谷は100年以上誰も見たことのないことをやってのけている。投打での彼の活躍を超えるのは難しいのでは」とコメント。マシソン記者は、ゲレロは球界一の打者であり、打者としての大谷には差をつけているとしながら「大谷はピッチングでその差を十分補えるだろう。私はゲレロ寄りだが、大谷がこの調子をキープすれば彼のMVPに異議を唱えることは難しくなる」と認めた。フーター記者も「一役をうまくこなすだけでも大変なチャレンジなのに、大谷は二役をこなし続けている。このまま行けば、ほかの選手に票を投じるのは難しくなる」との見解を示した。

締めくくりにフーター記者が「もし今日でシーズンが終わるとしたら、みんなは大谷に投票する?」と尋ねると、フェインサンド記者は「イエス。投打のどちらでも彼を見ていると驚嘆する。目が離せないよ」とコメント。マシソン記者は「今日で終わるなら…イエス。ただ、大谷がゲレロに差をつけるよりも、ゲレロが抜く方があり得そうだけど」と、条件付きながらも大谷を支持し、ボリンジャー記者も「イエス。大谷は毎日新記録を作っているように思えるし、絶対に見るべき選手」と述べた。

ラングス記者も「ベーブ・ルースは(大谷のように)100マイル(約161キロ)もの球を投げていないし、飛距離115・8マイル(約186キロ)の本塁打も打っていない。この事実に抗うことはできない。ゲレロを2位にするというのもかなり難しいけど」と、“大谷寄り”の回答をしていた。