マリナーズ菊池雄星投手(30)が、7回4安打1失点3四球6奪三振と力投し、今季4勝目(3敗)を挙げた。防御率は3・46となった。

立ち上がりの1回、2安打と併殺崩れで1点を先制されたものの、最少失点に食い止めたこともあり、その裏、打線が4点を奪って逆転に成功した。2回以降は丁寧な投球でリズムに乗り、尻上がりに調子を上げた終盤は最速98マイル(約158キロ)を連発。味方の好守にも助けられ、「2回以降、バックを信じて投げました」と小気味よいテンポで昨季リーグ覇者のレイズ打線を沈黙させた。

過去9試合中8試合でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)をクリアするなど、抜群の安定感を継続。サービス監督は「雄星には脱帽する。安定感が自信を生んでいる」と絶賛したうえで、オールスターへの推薦出場についても言及。「彼はもっと勝っていたはずだし、今、リーグの左腕でトップ5に入る。我々も考えるべきだろう」と真剣な表情で話した。

前日17日に30歳の誕生日を迎えた一方、依然として進歩するための労力を惜しむことはない。「年齢を気にしたことはないですけど、人それぞれに(成長の)スピードがありますから。70億人いたら70億通りの生き方があっていいと思っています」。30歳初登板を白星で飾った菊池は、「野球は30歳を超えたら楽しくなる、と誰かが言っていたので楽しみにしています」と、少年のようにちゃめっ気たっぷりに笑った。