右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建術(トミー・ジョン手術)などを乗り越え、今季大活躍を披露しているエンゼルスの大谷翔平選手。史上初めて投打の“二刀流”としてオールスターにも選出された同投手について、代理人のネズ・バレロ氏が「真価を発揮することができている」と喜びのコメントを残した。MLB公式サイトが伝えている。

メジャー移籍への思いを長年抱いてきた大谷は、2017年12月にポスティング制度でその夢をかなえ、エンゼルスに入団。メジャー初年度の18年は投手として4勝2敗、防御率3・31を記録し、打者として打率2割8分5厘、22本塁打、61打点をマークしたが、シーズン半ばに右肘側副靱帯を損傷して離脱を強いられ、同年10月に手術を受けた。

打者に専念した19年には、9月に左膝蓋(しつがい)骨の手術も受けた。新型コロナウイルスの影響で短縮された20年は7月に693日ぶりの公式戦登板を果たすも、1死も奪えず打者6人に3安打、3四球、5失点と、プロ最短での降板。8月2日に2度目の登板を果たしたが、右肘の屈筋回内筋の炎症により、これ以降の登板はなかった。

だが、さまざまな苦難を乗り越えた今季、大谷は投打ともに好調さを披露。連日のように記録を打ち立て球界を沸かせている。バレロ氏は「われわれはこういう状態をずっと思い描いてきた。彼はついにプレーするチャンスを手にし、脚も体も腕も思いのままにできていると感じている。彼は真価を発揮することができている」と大谷をたたえた。