ナショナルズが本拠地ナショナルズパークにパドレスを迎えて試合が行われていた際に、銃撃事件が発生したことを受け、両軍がスタジアムの人々を守る行動に出たとして称賛が集まっている。

銃撃事件は17日、6回表を終えてパドレスが8-4とリードした際に、三塁側の球場ゲート外で発生。パドレスのフェルナンド・タティス内野手は、ベンチから飛び出して三塁へ向かうと、スタンドとフィールドをつなぐゲートを開けるのを手伝い、観客をダグアウトへと避難させた。来場していたチームの家族と友人のことがとっさに頭に浮かび、彼らを安全な場所へ誘導する必要があると考えたという。

チームメートのマニー・マチャド内野手、ウィル・マイヤーズ外野手も観客の誘導に手を貸し、ファンを抱えて避難させる様子も見られた。タティスは「選手もファンも関係なかった。誰もが1人の人間として身の安全を確保しようとしていた」と、その瞬間を振り返った。

三塁側の様子を見て、一塁側のファンも安全な場所へ避難しようと席を離れ出し、フィールドに降りる人も現れた。ナショナルズのデーブ・マルティネス監督はファンをダグアウトへ入れたことを明かし「彼らを通路まで入れて安全を確保しようとした。人々を守り、落ち着けるようできる限りのことをしようと考えていた」と語っている。(AP)