左キラーと化したエンゼルス大谷翔平投手(27)が、5試合ぶりの35号本塁打を放った。25日(日本時間26日)のツインズ戦に「2番DH」で出場。同点の6回1死、2番手の左腕コローンのスライダーを完璧に捉え、右越えに決勝ソロを運んだ。マドン監督は「休養日(23日)前日に『左投手に対してボールがよく見えている』と言っていた。彼は重要な場面を好み、楽しみにしている」とうなずいた。

左腕からの本塁打は今季129打席で12本目。アスレチックスの左打者オルソン(15本)に次ぎ、両リーグ2位タイで、昨年までの3シーズンでは合計280打席で6本塁打だった。分が悪かった左腕を、今季はむしろ得意としている。

前日に続き、2試合連続のマルチ安打。8回の第4打席では2死三塁から敬遠され、敵地ターゲットフィールドのファンからブーイングが起こった。今や本拠地だけでなく、敵地のファンにも豪快な打撃を期待される。マドン監督は「見たことがない(光景)。ただ、相手チームにとっては当然の策」と振り返った。

本塁打だけでなく、走れる大谷も健在。敬遠で出塁後、二盗に成功し、キャリアハイとなるシーズン13盗塁目をマークした。「打席でも良かったし、本当によく走った」(マドン監督)。打撃の勢いを取り戻し、26日(日本時間27日)は本拠地でロッキーズ戦に先発登板する。今季15度目の登板でメジャー自己最多の5勝目を目指す。【斎藤庸裕】