エンゼルス大谷翔平投手(27)が史上初の快挙をやってのけた。29日(日本時間30日)、アスレチックス戦の5回2死から四球で出塁すると、3番ゴスリンの打席の2球目で二盗に成功。今季15個目の盗塁を決めた。公式記録によれば、7月までに37本塁打以上と15盗塁以上を記録するのはMLB史上初。マドン監督は「それは知らなかった。彼はいつでも走る意欲がある。ここ何日か、ショウヘイがやることは今までに誰もできなかったこと。それはこれからも続けて起こるだろうね」と目を細めた。

この日は1打数無安打。今季4度目の1試合3四球で相手バッテリーから警戒された。同じ左の強打者ウォルシュが前日に負傷者リスト入り。主軸のトラウトの復帰も遅れている。前日も2四球で、現状では大谷を歩かせて後続の打者で勝負する方が相手にとっては得策だ。同監督は「特にそれは新しいことではない。ゲームの一部だ」と振り返った。

だが、勝負を避けられても大谷は記録を作った。ここ5戦では3盗塁。打てるボールが来ないなら、四球と盗塁でチャンスメークする。その意識が快挙にもつながった。この日は投打がかみ合わず、西地区2位アスレチックスとの4連戦初戦で完封負け。2戦目から、仕切り直す。(アナハイム=斎藤庸裕)