マリナーズ菊池雄星投手(30)が6回6安打2失点(自責1)、2四球5奪三振と好投。19年の6勝を上回るメジャー自己最多7勝目(6敗)を挙げた。

本調子ではないながらも、粘りの投球で勝利をたぐり寄せた。敵地トロピカーナフィールド初登板となった初回、1番アロザレーナにいきなり初球直球を左翼スタンドに運ばれた。ストレートの球速も序盤は92マイル(約148キロ)前後にとどまったが「今日はそういう日だから」と切り替え、立ち直った。4回には2死一塁から左前打を浴び失点したが、左翼手がボールを弾いた間の失点だったため自責点は付かなかった。最後の6回はこの日最速95・5マイル(約153・7キロ)を記録して2三振を奪い、4-2で降板。後続がリードを守り、白星を手にした。球数92球でストライクは59球。

後半戦初勝利を手にした菊池は「立ち上がりから球速も出ず、初球からホームランを打たれたが、うまくマインドを切り替えられた。こういう試合を6回まで投げ切れたことはすごく価値がある」と振り返った。投球の感触については「最終回に感覚をつかんだ。次からは本来のストレートの強さに戻れる」と、次回登板以降への手応えも口にした。

これで今季20試合で7勝6敗、防御率3・89。勝ち星は7月1日のブルージェイズ戦以来、5試合ぶり。自身の連敗も3で止めた。なお、マリナーズはこれで今季レイズ相手に6戦全勝とした。