「2番投手」で出場したエンゼルス大谷翔平投手(27)が8回5安打2失点、10奪三振、108球の力投を見せたが、ベーブ・ルース以来103年ぶりの「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」の達成はならなかった。

この日はスプリットを多投。配球全体の51%を占める55球を投げ、ア軍打線を相手に2失点に抑えた。リードされた状態でマウンドを降りたが、9回に味方打線が同点に追いつき、勝敗はつかなかった。今後、仮に中6日で順調にいけば残る登板数は2度。限られた先発機会で、ベーブ・ルース以来の偉業達成を目指すこととなる。

打者では2打数無安打。第3打席ではセーフティーバントを試みるも、失敗に終わった。

試合後の大谷の一問一答は以下の通り。

-投球で良かった点は

全体的にコマンドも良かったですし、打たれたのがやっぱりホームランになってるので、前回に続いて反省点かなと思います。

-今までで最も多くスプリットを投げた。良かったということか

そうですね。シーズンも最後の方なのでいろいろ投げながらいきたいなと思ってます。

-監督は握りを変えていたかもしれないと話していた。なぜ多かったのか

まずは一番、シーズンの目標としては健康で最後まで終わるっていうのが一番の目標ではあるので。その中で負担のかかる球とかからない球、いろいろありますけど、シーズンの中でトータルとして見た時に全体の球種を抑えるところもあると思うんですけど、今日は残り試合数も少ないので、そういう意味で多めには投げました。

-右肘の張りで17日の登板を回避。今季投げられないという思いはあったか

いや、そんなことはないですね。多少、張りが返ってくるのが遅かったので、一応、報告したという感じですね。

-最後のイニングで直球の最速99マイル(約159・3キロ)をマーク。状態としてはどうだったか。

問題はなかったですね。もちろん、球数的に抑えられたら9回まで行きたかったぐらいだったので。全体的にそういう感じだったかなと思います。

-プレーオフ争いから外れている状況で、モチベーションはどう上げていく

個人的には投げないと成長できないというか、今年で終わるわけではないですし。来年以降もどんどん投げ続けたいなという意欲はあるので、1試合1試合、より来年につながるようにチームとしてもそういう方針だと思うので。正直、つらい9月ではあるかなとは思いますけど、こういう9月を過ごしたくないなって思って来年、また頑張れるように頑張りたい。

-本塁打王争い。どれほど意識しているか。とれる自信は

もちろんとりたいなという気持ちはあるっちゃあ、ありますし、残りも少ないので、とりたいという気持ちもありながら、1打席1打席いい感覚で最後いい感覚で終わるか、悪い感覚で終わるか、来年以降のオフの取り組みも変わってくると思うので。まずはいい打席を増やしたいなっていうのが一番かなと思います。

-自分の打撃に集中したいという人もいる中で、なぜ、本塁打王を意識すると言える

そもそも、いいバッターの人たちと競っているので、単純にそういう人たちと競り合いながらやれること自体まず、少ない機会だと思うので、もったいないなとは思いますね。

-打撃ではここ最近、引っ張る打球が多いが

単純に甘い球がまず少ないっていうのが一番かなと思う。勝負するところ、しないところ、いろいろあると思いますけど、甘い球の絶対数も少ないので、いいバッティングができる機会もなかなか難しいかなとは思いますけど、自分の成長のためだと思って、そこでもしっかり成績を残せるように工夫しながら頑張りたいなと思ってます。

-本塁打王を目指している中で、バントの意図は

トップ(バッター)だったので単純に、ヒットか、四球でも良かったですけど、まずは塁に出るというのが一番大事でしたし、チームとして抑えられている中で、ぶんぶん個人的に振っていっても、しょうがないので。一番確率の高そうなものをチョイスしたっていう感じですかね。

-投打で最後までやることが大きな目標

そもそも、そんなにこの後、休むような状態ではないですし、大事をとってっていう感じなのかなと思うので、最後まで投げて打って、やりきりたいなというのが一番かなと思います。

-残りの登板機会も少ない。10勝いけるか、いけないかで違いは

もちろん勝ちたい気持ちは常に持ってますし、勝つということはチームが勝っている状態でマウンドを降りるということなので、それだけ、ゲームをコントロールして降りてるということになる。今日みたいに先制点を与えてしまって、打線としてもいい流れではないってなってくるとなかなか、8回を2失点で抑えても、勝てないのかなと思うので。残り、何試合あるか分からないですけど、頑張りたいなと思ってます。

-世界一のプレーヤーを目指している。近づいているという感覚はあるか

確実に成長はしていると思うので、それは自分でも実感してますし、やっぱりこうやって高いレベルの中でやらせてもらって、日本にいるだけではここまでの経験はできなかったと思うので、それはすごい感謝しています。