エンゼルスのジョー・マドン監督は28日、大谷翔平投手が26日の会見で「勝ちたい」と述べたことを受け、その発言は退団を望んでいるという意味ではないとの見解を示した。

エンゼルスは6シーズン連続での負け越しが確定。7シーズン連続でプレーオフ進出を逃している。加入4年目の大谷は今季、26日時点で45本塁打を記録するなど二刀流として活躍し、ベーブ・ルースに並ぶ103年ぶりの「2桁本塁打、2桁勝利」に迫る勢いを見せた。だが、その大谷も加入以来一度もプレーオフを味わっていない。

大谷は2023年オフにフリーエージェントとなる権利を有する。今季10勝目を逃した26日の試合後、米報道陣からそのことについて問われた際に「エンゼルスのファンも、球団の雰囲気も好きです。でも、それ以上に勝ちたい気持ちが強いですし、プレーヤーとしてその方が正しいと思います」と語っていた。

マドン監督は28日の試合前に「われわれも同じように感じている。全員が勝ちたいと思っている。大谷の言葉を、まるで彼が退団を望んでいるようにねじ曲げて考えるというのは、本人が必ずしも口にしたわけではないこと、言ってはいないことを結びつけようとする行為だ」とコメント。勝利への意欲を退団への意志として解釈することに否定的な気持ちを見せた。(AP)