アスレチックスのクリス・バシット投手が、出演したポッドキャスト番組でアストロズの過去のスキャンダルに言及し、不正をしていたのはアストロズだけではなかったが「不運にも、リーグ全体をクリーンにするためのいけにえになってしまった」と述べた。米CBSスポーツが伝えている。

2017年ワールドシリーズ(WS)王者のアストロズは今季、ア・リーグ優勝決定シリーズでレッドソックスを4勝2敗で振り切り、19年以来、2年ぶり4回目のWS出場を決めた。しかし、世界一に輝いた17年および18年に電子機器などを使い、組織的なサイン盗みを行っていたことが後に発覚。これに関連して球団にさまざまな処分が下り、大きな話題となった。

ところが、Jomboyメディアの「The Chris Rose Rotation」に出演したバシットは、「(アストロズの本拠地である)ヒューストンで投げるとき、数年前にそこで起きた何かが頭をよぎることはないか?」との質問に、「ない。でも、不正をしているのは知っていたから、当時はあった。メジャーのどのチームも何が起きているのか分かっていたよ。でも今はただ、彼らはものすごく良いチームなだけ」と答えた。

さらに同投手は、「アストロズだけが何かをしているというわけではなかった」と驚きの告白。「多くの人が“何か”をしていた。しかし、幸か不幸か、実質的に捕まったのは1チームだけで、リーグ全体をクリーンにするためのいけにえになってしまったんだ。『このチームはこれをやっている。こっちのチームはあれをやっている。こっちのチームはここで不正をしている』と、軍拡競争みたいな感じだった。でも今は、そのようなことは完全にないと思う」と続けている。