タイガースは、メッツからフリーエージェント(FA)となっていたハビエル・バエス遊撃手(29)と、6年1億4000万ドル(約154億円)の大型契約を先日まとめた。

メッツ残留か、その前に所属したカブスへの復帰が有力視されていた同選手を、低迷するタイガースがいかにして口説き落としたのか、カブスの地元局NBCスポーツ・シカゴはタイガースのアル・アビラGMに取材。すると、同GMが示したタイガースの復興プランに対して、同選手が共鳴したことが分かった。

アビラGMはバエスとの交渉を母語であるスペイン語で行い、行き違いが一切発生しないよう気をつかったという。その上で、球団の現在と、描いている大きな将来像を示した。

するとバエス本人が、低迷していたカブス傘下のマイナーリーグ時代から、メジャー昇格を果たし、2015年のポストシーズンの活躍と16年のワールドシリーズ優勝へとたどってきた経験を思い出したのだという。

「自分がカブスで経験してきたのと同じようなことが、タイガースでいま起きているわけか」というバエスの言葉を聞き、同GMは「これで現状が伝わった」と実感したという。

タイガースのクリストファー・イリッチ会長は、バエス獲得によって「球団の本気度を示した。これがチームの分岐点になる」とコメントした。

バエスはタイガース入団を決めた理由として、「タレントがいるタイガースで、新しいことに挑戦したかった」と説明。「持てるエネルギーをどんどん注ぎ込んで仲間を力づけ、プレーオフそしてワールドシリーズに出られるようにしたい」と意気込んだ。