カブス鈴木誠也外野手(27)がメジャー初補殺をマークした。本拠地シカゴでのパイレーツ戦に4番右翼でフル出場。1-0とリードした4回1死三塁、筒香が打ち上げた右翼線への飛球を捕ると、本塁へワンバウンド送球。三塁走者を刺して併殺を完成させた。打撃でも4打数1安打2打点と5試合ぶりの打点をマークした。

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日本から来た新人スズキのレーザービームが、21年ぶりにシカゴに現れた。1点リードの4回1死三塁。日本でゴールデングラブ賞5度を獲得した鈴木の強肩が発動した。筒香が打ち上げた右翼線への飛球は、犠牲フライには十分な距離と思われた。慌てることなくスムーズな動きで本塁へワンバウンドの正確な返球。突入した三塁走者、体重122キロの巨漢ボーゲルバックを刺した。

同点を阻止し、併殺としたビッグプレーに、ロス監督は「素晴らしいスローイングだった」とたたえた。巨漢走者と捕手コントレラスとの本塁激突に両軍ベンチから選手が飛び出すなど、リグレーフィールドは興奮のるつぼ。01年にイチローが見せた伝説のレーザービームの記憶がよみがえった。

メジャー初の補殺をマークすると、直後の打席は無死一、二塁の好機だった。第1打席は3球三振に倒れたが、積極性を失わずに初球のシンカーを捉える。左中間を破る2点二塁打とし、ベース上で力強く手をたたいた。連続試合安打を6に伸ばした。この回一挙5得点し、チームは4連勝。ロス監督は「本当にいいイニングだった」と喜んだ。

ただ、鈴木はその後2三振で、1試合3三振は4月21日以来2度目となった。喜びよりも、悔しさがこみ上げたのか。同僚が次々と帰路につく中、試合後は室内練習場で打撃練習に汗を流した。

★日本人メジャーリーガーの主な補殺

◆レーザービーム イチロー(マリナーズ)がまだ「鈴木」と呼ばれることも多かったメジャー1年目の01年4月11日、敵地でのアスレチックス戦。8回1死一塁から右翼への安打を捕球。三塁を狙った一塁走者を確認すると力強い正確なノーバウンド送球で三塁補殺。ラジオ実況のリック・リズ氏は「レーザービームのようなストライク送球。ワオという以外、言葉が出ません」と絶叫。スポーツ局ESPNを通じ全米に流された。

◆ミラクル補殺 新庄剛志(ジャイアンツ)は02年5月11日エクスポズ戦の8回1死一塁。エ軍タティスの大飛球が右翼フェンスにワンバウンドで当たり、右翼定位置後方のさらに右に転がる。いるはずのない中堅新庄がボールをつかみとるや90メートルの距離を本塁までワンバウンド返球。一塁走者の生還を阻止した。右翼ベナードは「あんな補殺をできるのはメジャーでも3、4人じゃないか?」。

◆ゴジラビーム 松井秀喜(アスレチックス)は11年7月3日ダイヤモンドバックス戦の8回2死満塁での左前打に好返球。フルカウントから自動スタートを切った二塁走者をワンバウンド送球で刺した。はやし立てるブルペン投手陣へ、右肩を2度回して「どや顔」ならぬ「どや肩」アピール。