6月男の面目躍如! エンゼルス大谷翔平投手(27)が、自身4連勝で今季7勝目を挙げた。ホワイトソックス戦に「3番DH兼投手」で出場し、5回2/3を5安打無失点。2戦連続2ケタとなる11三振を奪い、チームを快勝に導いた。得意の6月は、投手でメジャー初の月間4勝(1敗)を挙げ、防御率1・52。打者では打率2割9分8厘、6本塁打、17打点をマークした。お気に入り? の「シティ・コネクト」特製ユニホームを着用しての初登板で好投を見せ、得意月間を締めくくった。

エンゼルス対ホワイトソックス 4回表ホワイトソックス2死満塁、ハリソンを空振り三振に仕留め、ガッツポーズする大谷(撮影・前田充)
エンゼルス対ホワイトソックス 4回表ホワイトソックス2死満塁、ハリソンを空振り三振に仕留め、ガッツポーズする大谷(撮影・前田充)

エンゼルス大谷は、同じ球種にスピード差をつけ、幅広い球速帯を駆使した。この日使った球種は直球、スライダー、スプリット、カーブの4つ。直球は、今季最速タイの101マイル(162・5キロ)を出した一方で、最も遅いボールは93・2マイル(150キロ)。99マイル(159・3キロ)以上を初めてマークしたのは4回一、二塁の場面で、明らかにギアを1段上げていた。

今季最速タイを出しながら、「今季最遅タイ」もあった。3回の9番打者への初球カーブは、5月26日ブルージェイズ戦以来の71・3マイル(114・7キロ)。最高球速との差は47・8キロにもなった。カーブの中でも球速差をつけており、最速は81・7マイル(131・5キロ)。これはスライダー(128・1キロ~142・9キロ)の球速帯にもかぶる。前回登板時に相手ロイヤルズのマシーニー監督が「3種類のスライダーを投げている」と話していたが、力の入れ具合を使い分けながら、巧みに配球を組み立てているようだ。

大谷の球速帯
大谷の球速帯
日本人投手の通算20勝以上
日本人投手の通算20勝以上

この日、スライダーと並んで5三振を奪ったスプリットも効果的に活用。試合後の大谷の「これ1つというわけではなくて、バランス良く投げることで、いい球種が目立ってくるかなと思います」という言葉に、好投の要因が表れていた。