エンゼルス大谷翔平投手(28)が、2年連続でオールスター戦に投打で名を連ねる。選手間投票とMLB推薦の結果が米スポーツ専門局ESPNで発表され、19日(同20日)に米ロサンゼルスで開催される球宴の全出場選手が決まった。

ア・リーグDH部門のファン投票でスタメン出場が決まっていた大谷は、MLBの推薦で先発投手でも選出。夢の祭典で今年も二刀流のパフォーマンスに期待が膨らむ。

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真夏のドジャースタジアムで、大谷はどんな姿を見せてくれるのだろうか。メジャー史上初の「球宴で二刀流」という歴史を刻んだ昨年に続き、2年連続の投打選出。「光栄なことなので、選んでいただいた皆様に感謝しながら頑張りたいと思います」とコメントした。前半戦最後の登板は13日(日本時間14日)アストロズ戦の予定で、球宴までは中5日と休養十分。今年も二刀流での出場が見込まれ、見どころは満載だ。

<1>初安打&初本塁打 昨年は第1打席でサイ・ヤング賞3度の右腕シャーザー(現メッツ)と対戦し、二ゴロ。第2打席もブルワーズ・バーンズの前に一ゴロに倒れた。2度目の出場で雰囲気にも慣れた今季こそ、球宴初安打&初本塁打が期待される。

<2>メジャー最速 昨年のマウンドでは両リーグの出場選手で最速の100.2マイル(約161キロ)を計測。球宴の登板は1~2イニングと短く、直球の平均球速が上がっている今季なら、自己最速(101.1マイル=約162.7キロ)を更新する可能性もある。

<3>初のリリーフ登板 先発投手でも選出されたのは昨年と同じだが、今年は選手間投票の5位までには入れず、MLBの推薦で決まった。仮に球宴の先発が選手間投票1位のレイズ・マクラナハンなら、大谷は初のリリーフ登板となる。大谷自身は「現段階では起用法などの話はまだ出ていないので、またその時になったら考えたいと思います」と語ったが、「DH→登板」という昨年とはまた違った姿を見ることが出来る。

ア・リーグの指揮はアストロズのベーカー監督。12日からエンゼルスと3連戦を控えており、大谷の二刀流起用法について話し合いが行われるかもしれない。ロサンゼルスでの開催ということもあって、地元ドジャースの左腕カーショーと大谷の投げ合いを推す声も多い。どんな起用になるかはまだわからないが、期待は膨らむばかりだ。【斎藤庸裕】

◆昨年の大谷球宴VTR DHとしてファン投票、投手として選手間投票で選ばれ、史上初めて投打二刀流で選出。「1番投手兼DH」でスタメン出場し、打者としては1回シャーザーに二ゴロ、3回バーンズに一ゴロだった。先発投手としては1回を左飛、二ゴロ、遊ゴロで3者凡退。最速100.2マイル(約161.3キロ)をマークし、勝利投手となった。降板後も特例としてDHを解除せず、ラインアップに残った。

○…オリオールズ戦に「3番DH」で出場した大谷は、4打数無安打で2試合連続ノーヒットに終わった。4回の第2打席は右腕ボースの外角カットボールにタイミングが合わず、振り遅れて空振り三振。2打席連続の三振を喫し、その後の2打席はゴロアウトで見せ場がなかった。

チームは先発の左腕スアレスが4回途中から崩れ、2番手のペゲーロも誤算だった。四死球、暴投、捕逸、ボークなどで自滅し、両投手で合計8失点。オリオールズ4連戦で4連敗を喫し、借金は今季最多11となった。ネビン監督代行は「今、我々がどういう状態かは分かっている。チームとして、しっかりした野球をしないといけないが、それが今日は出来なかった」と話した。