エンゼルス大谷翔平投手(28)は20日(日本時間21日)、レンジャーズ戦に「3番DH」で出場し、4打数1安打と6試合連続安打をマークした。同点の6回、先頭打者として右前打で出塁。後続の左翼線二塁打で、俊足を飛ばして一気に生還した。

この日は、ヤ軍ジャッジがベーブ・ルースに並ぶ60号本塁打を放った。大谷とのMVP論争は日々過熱する一方で、もはや収拾が付かなくなってきた。ルース以来となる「2桁本塁打&2桁勝利」をクリアした大谷が、ルースも達成できなかった史上初の「規定打席&規定投球回数」に到達すれば、2人の「歴史的偉業」の評価はさらに困難を極める。

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1911年から始まったMVP選出は、110年の歴史で1度だけ2選手が同時に選ばれたことがある。79年のナ・リーグMVPで、カージナルスの一塁手キース・ヘルナンデスとパイレーツの一塁手ウィリー・スタージェル。ヘルナンデスは打率3割4分4厘で首位打者となり、11本塁打、105打点、11盗塁をマーク。スタージェルは打率2割8分1厘、32本塁打、82打点でタイトルは何もないがポストシーズン進出に貢献した。記者投票でヘルナンデスは1位票4、スタージェルは1位票10だったが、216・0ポイントとまったく同点だった。