エンゼルス大谷翔平投手(28)が、2年連続のシーズン100打点到達を視界に捉えた。ツインズ戦に「3番DH」で出場。2点ビハインドの3回1死二、三塁から中前にクリーンヒットで、一時は同点の2点適時打を放った。チームは8失点で完敗したが、大谷は10試合連続安打をマークし、今シーズンの打点は92。残り10試合で、100打点まで「8」とした。

前日は投打の二刀流で活躍し、14勝目を挙げた。今季、登板翌日は65打数21安打の打率3割2分3厘、7本塁打、13打点。ネビン監督代行は「投げるときも投げた次の日も、よく打っていると思う。100打点にも近づいているし、到達して欲しい」と目を細めた。

2年連続で二刀流の活躍を続ける姿に、ツ軍OBで通算3053安打を誇るロッド・カルー氏(76)も称賛。「彼は長い間、誰もできなかったことをやっている。打つことも、投げることも見るのが好きだし、特に、走塁がいい。非常に積極的だ」と語った。エンゼルスでもプレーした同氏は、全力疾走を心がける大谷の姿勢に感銘を受けた様子で、「それが、たたえられるべきところ」と指摘。マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏も敬い、新人王、MVP、首位打者7度で殿堂入りも果たしたレジェンドにとっても、二刀流の大谷は特別だった。

この日は、9回2死一、三塁の打席で打ち損じたゴロに一瞬スタートが遅れ、捕ゴロで試合終了となったが、一塁まで全力で駆け抜けた。登板翌日でも、いつも通りフル出場。投打の成績や数字が注目される中、レジェンドもたたえる懸命なプレーぶりが光った。【斎藤庸裕】