ガーディアンズがマジック2で迎えた敵地でのレンジャーズ戦に勝利し、4年ぶりのア・リーグ中地区優勝が確定。ここ数年、体調不良と闘ってきたテリー・フランコナ監督のもと、10年で4度目の地区優勝となり、編成部門責任者のクリス・アントネッティ氏は同監督にとって「特別な瞬間」だと述べた。

レッドソックス監督時代にワールドシリーズを2回制覇しているフランコナ監督だが、2020年の春季キャンプ中から体調不良を訴え、胃腸や血栓の問題などで同年は14試合の指揮にとどまった。昨年も長引く体調面の問題に対処するとして、7月末からシーズン残り全休となっていた。

アントネッティ氏は「ティト(フランコナ監督の愛称)がここまで来るのに、どれほどのことを乗り越えなくてはならなかったか。彼にとって特別な瞬間だ」と、63歳の同監督をねぎらった。フランコナ監督自身は「選手たちの成し遂げたこと、そして自分たちが心から気にかけ、敬意を払う人々とともにそれをやってのけたことだと思うと、非常に意義深い」と述べている。

開幕前の下馬評は決して高くなかったガーディアンズだが、終盤戦に入るとギアが上がり、8月上旬から首位キープ。9月はここまで18勝7敗と大きく勝ち越している。この日キャリア初となるグランドスラムを放ったルーキーのスティーブン・クワン左翼手は「チームとみんなを助けることに集中していれば、万事うまくいくものなんだ」とコメント。チーム最多14勝を挙げているカル・クアントリル投手は「僕らは若いだけじゃない。すごくいいチーム。今、僕らとの対戦にワクワクするチームはいないだろうね。僕らは最高の野球をしているから」と胸を張った。(AP)