ア・リーグのMVPが17日(日本時間18日)に発表され、エンゼルス大谷翔平投手(28)は得点2位で2年連続受賞を逃した。1位票は28人がヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)に投票。2人のエンゼルス担当記者が大谷に投票した。そのうちの1人、米メディア「ジ・アスレチック」のサム・ブラム記者が、記事で投票した理由を説明した。

まず「大谷とジャッジはリンゴとオレンジのようなもの。全く違う存在で。同じ基準で1つの賞のために比較することは難しく、満足のいくものではない」と比喩を交えて、2選手をランク付けする基準の設定が難しいとした。その上で「大谷は高いレベルでヒットを打った。非常に高いレベルで投球した。史上最高のシーズンを送った」と明快に述べた。具体的には「リーグ最高の投手ではなかった。リーグ最高の打者ではなかった。だが、両方においてトップ5かそれ以上だった」とした。

大谷の受賞に対する、よくある意見がある。高いレベルの投打二刀流の前例がないため「今後毎年、大谷がMVPを受賞してしまう。だから不適切だ」。これに対してはブラム記者は「もし彼が毎年、今年と同じことをするならば、彼は毎回受賞するべき」と主張した。また、チーム成績をMVPの選考理由に含めるべきではない、とした。さらに、本拠地の選手に対してバイアス(ひいき目)も持っていないと、自らの立場を示した。

MVPに含まれる「価値」の定義も明かした。「誰が最高か、誰が最も傑出しているか、誰より自分のチームにいて欲しいのは誰か。2022年、私にとっての答えは大谷だった」。投打二刀流で、1人で2人分の成績を残した大谷をMVPに選んだ理由とした。